朝鮮学校とりまく状況を報告/獨協大で学生シンポ
2023年06月22日 11:33 権利埼玉県草加市主催の「国際村一番地国際交流フェスティバル」(以下、フェスティバル)が11日、獨協大学(草加市)で行われ、同大の学生有志らが埼玉初中を訪問した際の報告を行った。
同フェスティバルは、世界の文化に触れることをテーマに、各国のグルメや民芸品が販売されるほか音楽やダンスなども披露される。会場となる獨協大の学生らはもちろん、多くの市民らで賑わうイベントだ。今年は企画のひとつとして外国語学部交流文化学科の学生たちによるシンポジウム「市民の抵抗」が行われた。
シンポで埼玉初中について発表した4人の学生は今年4月、交流文化学科の教授であり誰もが共に生きる埼玉県を目指し、埼玉朝鮮学校への補助金支給を求める有志の会共同代表の須永和博さんの誘いを受け学校を訪問したという。学生らは朝鮮学校設立の歴史的背景や学校が直面するさまざまな差別問題、とりわけ同校に対する埼玉県の補助金停止について言及。また訪問当時、授業を参観した素直な感想を語り「政治問題と絡めて補助金を出さないのは差別にほかならない。多くの人が朝鮮学校に関心をもってほしい」と呼びかけた。
司会を務めた同科の高橋雄一郎教授は「日本には海外ルーツの人が数多存在するが、その人たちに日本人と同じ教育を押し付けてもいいのだろうか。民族の言語を大事にして生きることは重要なことだ。特に、かつて日本が植民地化した朝鮮半島ルーツの人に対しては歴史的経緯もふまえ民族教育を保障せねばならない」と述べた。
シンポではそのほかクルド民族や入管難民法改正、パレスチナの歴史と現状などについて報告があった。
「いない存在」にされている
交流文化学科4年の