民団脅迫文判決「差別うかがわせる」
2023年06月08日 11:35 社会を知る~今週のnewsトピック~日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。
民団脅迫文判決「差別うかがわせる」
民団の地方本部事務所に脅迫文を送ったとして脅迫罪に問われた徳島市在住の岩佐法晃被告(40)の判決公判が5月31日、徳島地裁で行われた。細包寛敏裁判官は「韓国人への差別意識を強くうかがわせる言葉が使われている」として懲役10カ月、保護観察付き執行猶予4年を言い渡した。
元日本第一党党員である被告は2022年9月、徳島県小松島市にある地方本部事務所に「反日政策ヲ続ケル様デアレバ、実弾ニ寄ル消化ニヨッテ浄化スル」などの内容で脅迫文を送付し、関係者らを脅迫した。判決言い渡し後、細包裁判官は「(被害者は)出自や所属のみで標的にされ、理不尽な恐怖にさいなまれている」と指摘。被告は控訴しない方針だという。
21年8月には京都・ウトロ地区で朝鮮人に対する差別意識に基づいた放火事件が発生。また22年4月には大阪府茨木市のコリア国際学園で放火事件が発生した。今回を含むこれらの事件の背景には、在日朝鮮人に対する歴史認識の低さや差別意識が作用しているといえる。専門家らはこれらの対策として、人種差別を禁止する法律の制定や人権救済機関の設置が急を要すると指摘している。
「自由」はき違えた蛮行
「自由」をはき違えた蛮行が連日物議をかもしている。
3日、愛知・名古屋城木造天守の復元作業に伴うエレベーター(EV)設置と関連した市民討論会の中で、障害のある人に対する差別発言がなされた。
説明会には18歳以上の名古屋市民ら数人と河村たかし市長が出席。天守の地階から1階までを繋ぐ小型EVの設置計画について話されたが、同計画では最上階までの設置の見通しが立っておらず、足の不自由な人が自由に行き来できないことが問題視されていた。
報道によると、討議会では車いすの男性が現在の措置について「障害者が排除されているとしか思えない」と訴えた。これに対しEV不要を訴えるとある参加者は「河村市長が作りたいというのはエレベーターも電気もない時代に作ったものを再構築するって話なんですよ。その時になぜバリアフリーの話がでるのかなっていうのは荒唐無稽で。どこまでずうずうしいのかっていう話で。