公式アカウント

〈青商会、挑戦と継承の足跡〉Ep.10 1万人ネットワークの構築(1)

2023年05月31日 12:53 在日同胞

スケールメリットと高揚感

在日本朝鮮青年商工会(青商会)は2015年9月6日、結成20周年を迎えた。

青商会は結成20周年の節目を「青商会1万人ネットワーク」の構築と「ウリ民族ツアーステージ」をはじめとした数々の盛大な記念行事で彩った。

結成20周年を迎えた15年に1万人ネットワークを構築した。(写真は20周年記念集会)

多種多様な人々が集う

20年の間、中央青商会会長のバトンは宋元進会長(東京、第1期、第2期、1995年9月〜1998年1月)から曺吉守会長(群馬、第3期、第4期、1998年1月〜2000年3月)、許宗会長(福岡、第5期、2000年3月〜2001年12月)、黃元圭会長(愛知、第6期 2001年12月〜2003年6月)、具本憲会長(東京、第7期、第8期、2003年6月〜2005年9月)、鄭致元会長(京都、第9期、第10期、2005年9月〜2007年6月)、姜泰龍会長(岡山、第11期、第12期、2007年6月〜2009年7月)、姜尚賢会長(千葉、第13期、第14期、2009年7月〜2011年7月)、洪萬基会長(東京、第15期、第16期、2011年7月〜2013年9月)、そして金太竜会長(栃木、第17期、第18期、2013年9月〜2015年9月)へと受け継がれた。

これまでに10人の会長が選出され、青商会を「卒業」していった。会長ばかりではない。その活動を支える立場にある幹事の席も、中央、地方、地域と例外なく後進に譲られた。青商会における新陳代謝は、先代の意志を継ぎながらチームの構築と強化が間断なく繰り返され、発展へと導く原動力として作用した。同胞たちの期待の大きさに比例するように、多くの同胞青年たちが青商会に集いつつあった。

青商会は2012年の第16回総会を機に「青商会1万人ネットワーク」構想を掲げる。その実現のための「名簿1万人プロジェクト」を展開。1万1275人の名簿を整え、15年の19回総会までに1万人ネットワークの構築を目指した。

地域の現場レベルでは少数精鋭こそ力を存分に発揮できるのではないか、「ネットワーク拡大」によって烏合の衆になるのではないかといった意見もあった。

当時、中央青商会の洪萬基会長は「昔に比べて会員数が大幅に増え、多種多様な人たちが入ってきて、内外ではさまざまな意見が出ている」としながらも「豊かな同胞社会のために、子どもたちの未来のためにという目標は一貫している。各地域には元気のいい若手が多い。大きな潜在力がある」と実感していた。そして、青商会のこれからの課題として各地の熱意を持った青年を発掘していくというビジョンを示した。

目標を超える成果達成

振り返れば95年に、最初の県レベルとして北海道をはじめ神奈川、東京、山口で青商会が結成された。96年には栃木をはじめ24県、97年に愛知など2県、98年に熊本と98年までに31の県青商会がつくられた。同時に地域青商会も96年3月までに東京の台東、大田、板橋、北海道の札幌で地域青商会が発足し、98年までに67の地域青商会が立ち上がった。

「豊かな同胞社会のために!」「子どもたちの輝ける未来のために!」に加え、忘れてはならない結成当時から変わらぬスローガンが「広げよう青商会ネットワーク!」だ。

青商会は結成から満3年で会員数2100人を突破。青商会第13回総会(2009年)の時点では、地域情報紙、メーリングリスト、携帯メールなど各地域の実情に合わせた情報網を築き、その青商会情報網に5000人を超える人たちを網羅し、会員、準会員は5007人となった。

19回総会までに「1万人ネットワーク構築」という目標をたて、ここからわずか6年でネットワークをさらに倍増させることになるが、12年11月に福井、石川、富山を管轄する北陸青商会を結成し、北海道から九州までの全域に組織を築き、13年5月に三重県青商会を再スタートさせたことによってすべての地方青商会が一つのネットワークで結ばれたことが大きな原動力となった。

そして15年8月、ついに33の地方組織、121の地域組織と1万人ネットワークを構築した強固な組織へと発展した。

結成20周年の歩みを誇らしく振り返った

同年9月の総会で中央青商会の金太竜会長は「『1万人ネットワーク』を構築した誇りを高く持ち、愛族愛国運動の新しい歴史を創造しよう!」と題した報告で、目標を超える1万435人のネットワーク構築を誇らしく宣言した。また、民族教育支援活動と経済生活支援活動の質を向上させ、対外活動と祖国の発展に貢献するための活動を活性化し、青商会結成20周年記念事業を準備する過程で組織の団結力を一層強めたことを成果として挙げた。

広がった支援の輪

ネットワークの拡大は、同胞社会に大きなスケールメリットと高揚感をもたらした。

朝鮮学校へのiPadや図書などの寄贈、学校の清掃、運動場の整備といった地道な活動や、NP0法人ウリハッキョなどを通した財政支援、人材育成といった「豊かな同胞社会」と「子どもたちの輝ける未来」のための様々な事業は、支援の輪が広がったことでより力強く推進された。

青商会は常にスクラムを組んで前進してきた

民族フォーラムも年々その規模を拡大し、地域同胞たちに大きな感動と希望を与えた。新入生に制服をプレゼントするためのチャリティーゴルフ大会にいたっては、過去最多動員数を毎年のように続々と更新した。

そればかりか、「ハンマウムパーティー」といった出会いの場と、その参加者が増えたことで会員たちも大きなメリットを享受した。

青商会は目標としていた1万人ネットワークを達成した実績に基づいて、19期(林英鉄会長)では量から質への転換を追求していくことになる。

青商会結成20周年記念事業の目玉といえる「ウリ民族ツアーステージ」は9月6日に開幕初日を迎えた。青商会が贈るツアー公演が各地を席巻する。

(つづく、鄭尚丘)

Facebook にシェア
LINEで送る