追悼碑守り、平和な社会実現を/群馬・第19回追悼集会
2023年05月27日 14:05 歴史「記憶・反省そして友好」の追悼碑第19回追悼集会(主催=「記憶・反省そして友好」の追悼碑を守る会(以下、守る会))が21日、群馬県教育会館で行われた。同胞、日本市民ら93人が参加した。
追悼集会は追悼碑の建立以来、碑前で行われていたが、碑の撤去を求める排外主義団体が街宣活動を展開。その後、2013年から現在まで、他の場所での開催を余儀なくされている。14年7月、群馬県は碑が「紛争の原因になる」などとして、碑の設置期間に関する更新申請を不許可とし、裁判へと発展していた。
追悼集会ではまず、朝鮮人犠牲者を悼み黙とうが行われた。
守る会の角田義一共同代表、追悼碑裁判を支える会の加藤昌克共同代表、総聯群馬県本部の李和雨委員長、玉村町の石川眞男町長がそれぞれあいさつした。
加藤共同代表は「人が理不尽に殺されることのない世界をつくることが、犠牲者への最大の追悼になる。みなさんと一緒に追悼碑を守り抜き、平和な社会を実現したい」と話した。また、李委員長は「先代の同胞たちの筆舌に尽くしがたい不幸と苦難の歴史を、決して忘れてはならない。追悼碑を守り、存続させる運動により邁進していきたい」と話した。
参加者が犠牲者をしのび献花をした。
集会後に行われた守る会の総会では、上野ひさ共同代表、日朝友好連帯県民会議の宮川邦雄事務局長、朝鮮女性と連帯する会の濱田光恵会長によるあいさつに続き、朝鮮学校を支援する会の小濱一博会長によるメッセージが紹介された。
追悼碑裁判原告側弁護団の下山順事務局長が裁判の経過報告をした。昨年6月に最高裁で原告の敗訴が確定して以降、守る会が中心となり行ってきた県に対する抗議活動や面談、今月12日に提出した追悼碑の設置管理許可申請などの取り組みが説明された。下山事務局長は、今後もあらゆる法的措置を含む対応を検討していくと述べ、「追悼碑の撤去は、犠牲者たちの尊厳を侵害することに他ならない。弁護団としても、勝利するまで闘い続ける」と強調した。
総会後は、ジャーナリストの安田浩一さんによる記念講演会が行われた。
(朴忠信)