入管法改正案は「同じ犠牲者生む」/撤廃訴え会見
2023年04月10日 15:23 権利ウィシュマさんの映像公開
名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)で21年3月、収容中に亡くなったスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんの遺族と弁護団が6日、3月に閣議決定された入管法改正案の廃案を求めて会見した。
都内で行われた会見で、遺族と弁護団は、入管法改正案の撤廃を訴え、またウィシュマさんの生前の姿が写った監視カメラ映像の一部をメディアに公開した。
公開された映像は、22年3月に遺族らが提起した国賠訴訟で、国側が証拠提出した約5時間分のうち5分間分。ウィシュマさんが亡くなった日の様子も含まれている。
映像では、「自分で吐けない」「息ができない」「私、今日死ぬ」などとウィシュマさんが体調不良を訴えたり、病院での治療を求める場面が残されていた一方で、かのじょの訴えに、「サンダマリ死んだら困るもん」などと発言したり、苦しむ横で「この間の産婦人科の先生はかっこいい」などと談笑する入管職員らの様子も記録されている。ウィシュマさんは映像の最後の場面から1時間後、搬送された病院で息を引き取った。