再建に向け募金募る/笹の墓標展示館
2023年02月01日 09:00 文化北海道雨竜(うりゅう)郡での朝鮮人強制労働の歴史を伝える「笹の墓標展示館」が、再建に向けた募金を呼びかけている。
1995年に旧光顕寺の本堂を改築し建てられた「笹の墓標展示館」は、犠牲者らの遺骨、位牌を安置し強制労働の歴史を記憶する拠点となってきた。しかし2020年、積雪の重みで倒壊。再建に向け、関係者らは2021年から各地で「笹の墓標」巡回展を開催し募金を募ってきた。
雨竜郡には、朱鞠内(雨竜)ダム建設によりできた日本最大の人口湖である朱鞠内湖がある。43年に完工した「雨竜電力株式会社雨竜ダム」の建設には、多くの朝鮮人が強制労働を強いられた。1976年以降、民間レベルでの証言収集や遺骨発掘作業が行われ、ダム建設には200人以上の朝鮮人が犠牲になったことが判明したが、正確な人数は未だ明らかでない。
展示館は今秋までの再建を見通している。遺骨発掘や歴史を伝える活動などに携わる「笹の墓標」関係者らの声を、4回にわたり紹介する。