関東大震災朝鮮人虐殺から100年、ヘイト根絶の具体策を/第二東京弁護士会が声明


第二東京弁護士会(菅沼友子会長)は13日、国に対し、日本社会で深刻化するヘイトクライム(差別的動機に基づく犯罪)と関連して、根絶のための実効的な対策を講ずるよう求める会長声明を発表した。

声明は、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などの流言飛語により、なんら罪のない多くの朝鮮人が殺された関東大震災時の朝鮮人虐殺について「差別や偏見が一つの原因となった重大な犯罪」だと指摘。それから100年が経過した今日においても、ヘイトクライムは、「社会からなくならないばかりか、相次いでいる」と危惧した。

声明は、川崎市の多文化交流施設「ふれあい館」に届いた脅迫文(2020年)から始まり、ウトロ地区をはじめとする朝鮮人やその拠点を標的とした連続放火事件(2021年)、朝鮮のミサイル発射を受け、発出されたJアラート後に発生した朝鮮学校の児童・生徒らに対する暴行脅迫事件などに言及。こうしたヘイトクライムは、「直接の対象となった被害者のみならず、対象とされた集団に属する人々にも深刻な被害を与えるもの」であり、「社会的な偏見や差別を蔓延・固定化させ、究極的にはジェノサイド(大量虐殺)や戦争を誘発する害悪を有するもの」だと指摘した。

また声明では、国連・自由権規約委員会が昨年11月3日に発表した、同規約の実施状況に関する第7回日本政府報告書への総括所見において、日本政府が、①ヘイトクライムを明確に犯罪化する措置をとっていないこと、②現行法では被害者に十分な救済が与えられないこと―に懸念を示したと強調しながら、国に対し、▼ヘイトクライムの実態調査を行い、▼包括的な人種差別禁止法の制定を含む、ヘイトクライム根絶のための実効的な対策をとることを求めた。

(賢)