日本の人権侵害に歯止めを/国連勧告実現のための集会


日本が批准している国連の各種人権条約には遵守義務が定められている。日本国憲法第98条第2項も「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」と規定している。しかし、2013年5月、安倍政権は社会権規約委員会と拷問禁止委員会から出された70項目にも及ぶ是正勧告に対して「従う義務なし」との閣議決定を下した。以降、日本政府は勧告に法的拘束力がないことを理由に、各種条約委員会から出されたさまざまな勧告にほとんど対応していない。日本は国連人権条約の内容を担保できるよう、国内での人権侵害や差別の禁止を規定する国内法を整備することが求められている。

「第10回 国連・人権勧告の実現を!」と題する集会が8日、参議院会館で行われ、約120人が参加した。集会を主催した「国連・人権勧告の実現を!」実行委員会は、さまざまな人権問題に取り組む市民らによって2013年に発足し、日本政府に対する国連人権勧告の遵守を訴える集会やデモ、学習会などを毎年開催している。同実行委は今年9月にも、東京都新宿駅周辺で200人規模のデモを行った。

国際人権規範からの逸脱

今年11月に採択された国連・自由権規約委員会の総括所見では、在日朝鮮人を含むマイノリティの権利問題、ヘイトスピーチ・ヘイトクライム問題、日本軍性奴隷制問題、移民・難民問題など、日本におけるさまざまな人権問題に関する勧告が出され、日本の人権水準の後進性が改めて浮き彫りになった。これを受け、今回の集会では、3人のスピーカーがそれぞれの団体で取り組んでいる人権問題について報告した。

集会では、在日本朝鮮人人権協会の宋恵淑部長が「なぜ朝鮮学校の子どもたちを差別するのか」と題して報告を行った。

在日本朝鮮人人権協会の宋恵淑部長は「なぜ朝鮮学校の子どもたちを差別するのか」と題して報告を行った。

宋部長はまず、今年10月に朝鮮のミサイル発射に対するJアラートが発出された後、東京中高中級部生徒への暴行・暴言事件が起きたことについて言及。加害者が発した「日本にミサイルを飛ばすような国が高校無償化とか言ってんじゃねーよ」という暴言は、「拉致問題」を理由に「国民の理解が得られない」と朝鮮学校を高校無償化制度から除外した日本政府の主張と同様、政治・外交的問題をもって子どもたちの学びの権利を否定するものであり、日本政府による朝鮮学校差別政策が日本社会の排外主義を助長していることの表れでもあると述べた。

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