生存権脅かす悪質な落書き/総聯支部、有志らが要請、JR赤羽駅で


横断幕に書かれた差別落書きは(左)駅が報告を受け消去した(右)

JR赤羽駅(東京都北区)の埼京線ホームに掲示された横断幕に「朝鮮人コロス会」(原文ママ)と、在日朝鮮人を差別する悪質な文言が落書きされていたことと関連し、1日、総聯東京・北支部の趙誠澤委員長、支部管下赤羽分会の役員、金竜貴弁護士、「日朝友好千葉県の会」の堀川久司事務局長が、赤羽駅に要請を行った。同駅の副長が対応した。

落書きがあったJR赤羽駅は、東京中高の最寄り駅である十条駅の隣で、多くの朝鮮学校の児童・生徒たちが利用している。

東京中高に通う男子生徒(高3)が通学途中に落書きを見つけた。9月30日に行われた文科省前での「金曜行動」の発言の場で、同校保護者が落書きについて言及。その場にいた参加者がその足で赤羽駅に向かい、駅係員に報告した。

赤羽駅

報告を受けた赤羽駅は同日に落書きを消去。横断幕は、落書き箇所が消去されたままホームに掲示されている。報告を受けるまで落書きについては周知していなかった。

要請の場で趙委員長は「北区には多くの在日朝鮮人が住んでいる。同胞たちをはじめ、朝鮮学校に通う多くの子どもたちが赤羽駅を利用している」としながら、落書きについて「在日朝鮮人の生存権を脅かし、在日同胞の民族的尊厳を傷つける文面であったことをしっかりと認識してもらい」と訴えた。

また一行は、落書きを「脅迫文として捉えている。子どもたちも『怖い』と言っている」とし、赤羽駅に管理体制の見直し、行政、法務局、警察への通報などを含む再発防止の徹底を求めた。

差別落書きが消去された後の横断幕

応対した副長は「気づけなかったことについては申し訳なく思う」とし、担当部署と相談し、今後の対応を決めていくと話した。

要請に同席した赤羽分会の安秉浩副分会長は「自分の子どもも赤羽駅を利用して朝鮮学校に通っている。このようなことがあると保護者としても心配だ」と、駅側に対処を訴えた。

「日朝友好千葉県の会」の堀川久司事務局長は「書かれている内容は決して許されるものではない」と糾弾。金竜貴弁護士は、この落書きが特定の民族を狙った悪質なものであるという点で「社内で重大な問題だと認識し、社員へ周知徹底し、真摯に対応してほしい」と指摘した。

またこの日、「朝鮮学校『無償化』排除に反対する連絡会」の佐野通夫、田中宏、長谷川和男共同代表らも赤羽駅に対し、差別的な落書きに対する要請文を提出した。

要請文では、昨年8月に発生したウトロ地区への放火事件を挙げながら、「在日朝鮮人に対するヘイトスピーチ、ヘイトクライムの脅威は現実のものであり、日常生活で利用する鉄道駅で、高校生にこのような恐怖を与えたことは到底看過できない」と指摘。▼他にこのような落書きがないか、列車や駅構内を点検すること、▼今回の差別落書きについて、器物損壊事件として警察に通報する、東京都や法務省に差別事件として通報するなど、必要な措置を講ずること、▼職員への人権啓発のための研修等を行うこと、▼今回のような差別は決して容認しない旨を声明として発表することを強く求めた。

(全基一)