出会い、感じる異文化交流/滋賀初級で開催に笑顔「ウリハッキョマダン」
2022年09月01日 17:20 民族教育さまざまな違いを持った人が出会い、交流する「みんな集まれ! ウリハッキョマダン2022」(以下、マダン)が8月28日、滋賀初級で3年ぶりに開かれた。地域社会に根ざした民族教育の発展を目的に2006年から始まった同イベント。久しぶりの開催に約250人が駆け付け、会場は大いににぎわった。
06年に立ち上がった実行委は日本学校の教員や朝鮮学校支援団体、地域住民らで構成される。20年から実行委員長を務める前田耕平さん(28)は、マダンをきっかけに朝鮮学校に足を運ぶことで「多様性に触れ、互いを尊敬しあえるような市民社会を一緒に作っていこう」と参加者に呼びかけた。
会場となった同校の運動場と校舎には、朝鮮やブラジル、日本のあそび体験やゾウリ、スライム、缶バッジ作りの出し物が並んだ。朝鮮の民族打楽器グループ「チング」、ブラジル学校「サンタナ学園」(愛荘町)、大津市教職員組合青年部、滋賀県高校生集会実行委員会など、17団体が出店。感染症対策として毎年恒例の舞台や食べ物の屋台は設けず、時間も短縮されたが、参加者は「それでも、同じ場で笑い合えることが嬉しい」と話していた。
大津市教職員組合青年部の奥村将太さん(34)は5年前、初めてマダンに参加した。当時は朝鮮学校について知らないことが多かったが、来てみて思った。「めっちゃおもろい場所やん」。以降、同校のイベントなどに顔を出すようになり、今年の出店に至ったという。「マダンは異文化交流ができる貴重な場。これからも携わっていきたい」。
会場には朝青員の姿もあった。同校を卒業し、朝鮮大学校に通う徐那於さん(政治経済学部3年)はマダンの居心地の良さを語った。