〈本の紹介〉「黒い雨」訴訟/小山美砂 著


実相を事実として刻む

集英社。定価=1,056円(税込)。03-3230-6391。

雨が人々の体を死ぬまで蝕むことになるとは、誰も知りえなかった…「草木も生えぬ75年」とささやかれ、広範に、しかも長期に影響を及ぼす放射線への恐怖が後に人々を襲った。そして呼吸などを通して取り込んだ放射性微粒子は、排出されるまで体内にとどまり、内部から細胞や組織を壊し続ける。(1章「“降らなかった”黒い雨」より)

広島と長崎の地に、米国の原爆が投下されてから今年で77年。投下直後、大量に降り注いだ雨は「炭を混ぜたように黒く、粘り気を伴った」。当時を記憶する人は、「油っぽくて黒い水滴が、ころころって。手の甲を転がったの」と雨について語る。この正体こそ、原爆被害の象徴として語り継がれてきた「黒い雨」である。

本書は、「黒い雨」による被爆問題とその訴訟の全容をまとめたノンフィクション。

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