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最大非常防疫システム稼働から2カ月、1日の発熱者1千人下回る

2022年07月13日 13:02 共和国

感染状況は“完全に安全局面”

朝鮮で新型コロナウイルス感染症のオミクロン株「BA.2」の国内流入が確認され、最大非常防疫システムが稼働(5月12日)されてから2カ月が経過した。一時は39万人にまで膨れ上がった1日当たりの新規発熱者数は現在、1千人を下回っている。国内メディアは「全国的な防疫状況が完全な安全局面に入った」と評価している。

「ゼロコロナ」に向け前進

朝鮮中央通信が伝えた国家非常防疫司令部の通報によると、1日当たりの全国的な新規発熱者数は11日(前日18時から24時間)が900人余りで、12日が770人余りだった。

発熱者数は5月15日に最高値(39万2920人余り)を記録した後、同27日に10万人を、6月24日に1万人を下回るなど、感染状況は一貫して減少傾向で推移してきた。

地域別に見ると、コロナ発生初期は1日当たりの発熱者数が20万人以上を記録(5月15日)し、全国で最も感染状況が深刻だった平壌の発熱者数は11日現在、38人に激減。全国最多は平安南道の249人で、南浦市と開城市に関してはゼロとなった。「建国以来の大動乱」と称された感染拡大から一転、発熱者数の推移から見て取れるように朝鮮が一貫して追求してきた「感染症の根絶」の達成が射程圏内といえる。

12日18時現在の累計発熱者数は476万9330人余りで、476万7690人余りが全快し、1570人余りが治療を受けている。現在までの死者は累計74人。

またこの間、国内流入経路も判明した。国家非常防疫司令部は6月30日、オミクロン株が、軍事境界線と隣接する江原道金剛郡伊布里で見つかった「目新しい物」から国内に流入したと発表。これについて統一新報9日付は「『脱北者』らによるビラ散布と無関係ではない」と主張している。

集団免疫形成状況を確認

全国的な防疫状況が完全な安定局面に入った現状に即した当面の課題は、すべての地域を感染源が根絶した一人の感染者もいない防疫安全地帯にすること。国内メディアによると、すべての部門・単位で現在の防疫態勢を維持することに万全を期している。

各地の非常防疫拠点では、散発的に発生する発熱者を日別、年齢別に把握し、隔離および治療措置を集中的に講じているほか、各地に設置された検査室にPCR設備をはじめとする検査設備を整えた。

国家非常防疫司令部では「BA.5」をはじめとする新たな変異株が外部から流入する可能性が依然として生じている状況に即して前線地域、国境、海岸、海上、領空の封鎖を徹底している。

また、保健省ではオミクロン株に感染した患者の中でさまざまな後遺症が発生していることから、対策の一環として科学的な治療案内書を作成・普及。訪問診療を担当する医師らはこれを治療に積極的に活用している。

保健省ではまた、社会全体でどの程度、集団免疫が形成されているかを確認するための活動も進めている。道、市、郡、単位別の集団免疫形成程度確定とともに、発熱者発生率が最も低い地域の住民に対する採血と抗体検査、疫学調査を通じて全国的な集団免疫形成程度を科学的に確定する活動も本格化している。

最大非常防疫システムが稼働する中でも、市民生活は徐々に日常を取り戻している。5月12日以降、約1カ月間、休校が続いていた教育機関は6月上旬に再開。朝鮮中央テレビは、真夏日が続く中、たくさんの市民でにぎわう紋繍プールのようすを伝えた。

平壌市内のショッピングセンター・ミレ商店で消毒を徹底し、安全な営業に努めている(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

(金淑美)

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