新たな「同志」との出会い/クルド人ら広島初中高生徒と交流


クルドの伝統音楽を語り継ぐ研究者らが1日、広島初中高を訪問し生徒たちと交流した。高級部3年生らの前でクルドの歌を披露し、クルド民族が受ける差別と迫害について語った。生徒たちは「共通する部分が多く、新たな同志を見つけたようだ」と話していた。

クルド音楽研究者らが広島朝高生と交流した(すべて中村一成さん提供)

トルコ、イラク、イラン、シリアの主に4つの地域を故郷とするクルド民族は、世界に2千万人以上が暮らす「国家を持たない世界最大規模の民族」といわれている。

埼玉県川口市にも2千人規模のクルド人集住地があるが、その多くは日本で在留資格がない事実上の非正規滞在者として扱われてきた。

来校したクルド民謡研究者のセルダル・ジャーナンさんと、ジャーナリストのイルファン・アクタンさんは、川口市に住む在日クルド人の取材のため訪日。その関連で招待されたシンポジウムに参加するため広島を訪れた際、在日朝鮮人と朝鮮学校の存在を知り急きょ訪問が決まったという。

「私はトルコにおける在日朝鮮人のような存在。トルコではクルド語が禁じられているので、クルドの歌も口伝で語り継がれている」。クルド民族について解説するセルダル・ジャーナンさんの言葉に、生徒たちは真剣に聞き入っていた。

トルコに暮らすクルド民族は、1920年ごろから政府による同化政策の対象として、自国の言葉や文化を享受することが禁じられている(1991年の法改正で私的空間での使用は可能に)。そのため口伝えで母国語の言葉や歌を語り継いできた。クルド語の歌を歌うことで歴史と文化を伝える「デングベジュ」(デン:音声、グベジュ:~を伝える人)という存在は、弾圧への抵抗の象徴ともいえる。広島初中高を訪れたジャーナンさんも「デングベジュ」の一人だ。

ジャーナンさんと生徒たちは、クルド式のあいさつで別れを惜しんだ

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