〈それぞれの四季〉自分を説明する力/金淑子


今は信じがたいが、日本のメディアがこぞって朝鮮学校の権利獲得を後押しした時期があった。1990年大阪府の大会で一次予選を勝ち抜いた朝鮮高級学校の女子バレーボール部が「各種学校」を理由に突如出場停止になったのがきっかけだった。各地で朝高の全国高等学校体育連盟(高体連)加盟を求める運動が起こり、同時にJRの学割定期券の購入権や大学受験資格、自治体からの助成金などから排除されてきた朝鮮学校の無権利状態にスポットが当たって各種メディアが競って報じた。この時私は本紙の記者としてこの問題を担当していた。

学割定期の購入権を求めてJR東日本を訪ねたある日。要請に来た女性に「今日はどんな気持ちで?」と尋ねると「なんか知らないけど女性同盟委員長が来いっていうから来たのよ」と冗談ともつかぬ返事。ところが要請が始まると、「私の母親を、私を、そして私の子どもまで差別するのですか!」と涙ながらに訴え相手をたじろがせた。この頃権利を求める集会で、押し寄せるマスコミに臆することなく自分の言葉ではっきりと答える同胞たちに何度目を見張ったことか。今も毎週文科省前で行われる金曜行動での同胞たちの訴えは周りを深くうなずかせる。

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