〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 43〉過去と現在の朝鮮/女性に向き合って/日野啓三②
2022年04月22日 11:00 寄稿日野啓三は第1短編集『還れぬ旅』(1971年)にて、少年期に朝鮮で敗戦を迎え引き揚げた体験をもとに、朝鮮/日本双方に対する「故郷」喪失意識と不安定で宙吊りのような感覚を実存的に描いた後、南から日本に呼び寄せた妻との関係を軸に、『此岸の家』(74年)、『風の地平』(76年)と連作を書き続けた。
日野啓三は第1短編集『還れぬ旅』(1971年)にて、少年期に朝鮮で敗戦を迎え引き揚げた体験をもとに、朝鮮/日本双方に対する「故郷」喪失意識と不安定で宙吊りのような感覚を実存的に描いた後、南から日本に呼び寄せた妻との関係を軸に、『此岸の家』(74年)、『風の地平』(76年)と連作を書き続けた。