〈人・サラム・HUMAN〉茨城初中高／徐素羅さん（高3）

簿記、FP3級に見事合格

徐素羅さん（写真はいずれも学校提供）

2018年度に高級部のカリキュラムを改編し、2，3年生では既存の文系・理数系のほかにビジネス系を新たに加えた全3つの選択コース授業を行っている茨城初中高。同校のビジネスコーで学ぶ徐素羅さん（高3）が、昨年度のコース授業を通じてファイナンシャルプランナー（FP）技能検定3級、簿記検定3級に合格した（合格時は高2）。

群馬初中を卒業後、同校へ入学した徐さんは、中級部の頃から経営に興味があり、高級部進学後に同校のビジネスコースで学ぼうと考えていたという。

昨年度は、ビジネスコースの目標としてコースで学ぶ全員が１学期以内に簿記3級合格を目指した結果、見事その目標を達成した。徐さんは金融リテラシーを高めようという講師からの勧めを受け、FP検定にも挑み、今年3月に合格の知らせを受けた。

「素直に嬉しかったし、最も知らせたかったアボジ（父親）に伝えた時、すごく喜んでくれて、それが本当に嬉しかった」

同校卒業生で、昨年度からビジネスコースの講師を務める金成福さんによれば、金融商品や公的年金、社会保険や不動産など社会人でない高校生がFP3級に挑むのは難しいという。徐さんが約2カ月の勉強で簿記3級を取得したことについて金さんは「全国的にみても高校のカリキュラムを考えると稀ではないか。よく合格したと思う」と評価した。

ビジネスコースで学んだ生徒たち

徐さんにとって、モチベーションとなったのは「離れて暮らす両親に頑張っている自分の姿を見せたい」という思いだ。今年度中に簿記2級の合格を目標にかかげる徐さんは「茨城同胞社会はハッキョにたくさんの愛を注いでくれる。それに応える気持ちで勉強に励みたい。同級生や後輩たちに刺激と良い影響を与える存在になることが目標だ」と語った。

（賢）