0～2歳児保育の充実へ／広島・企業主導型保育所の取り組み

“可能性発信する場”

0～2歳児を対象に広島初中高の施設内で運営される「エミ保育所」

広島初中高（広島市東区）の施設内に企業主導型保育所「エミ保育所」が開設されたのは、今から3年前のこと。学校法人広島朝鮮学園が運営主体となる同保育所は現在、地域における0～2歳児保育の充実と、働く子育て世代をサポートするうえで重要な受け皿となっている。

企業主導型保育事業は、2016年度に内閣府が開始した企業向けの助成制度で、パートタイムや土日・夜間勤務など従業員の働き方に応じた柔軟な保育サービスが提供できる一方、従業員の子どもに限らず地域の子どもたちの受け入れが可能なことから、制度創設以来、待機児童の解消が期待されてきた。（同制度では整備費と運営費が一部補助される）

音楽遊びの時間

そのようななか、広島朝鮮学園では、広島初中高に勤務する教職員らの仕事と子育ての両立をバックアップしようと2019年10月1日、「エミ保育所」（認可外保育施設）を開設。同校教育会の李秀福会長によれば、保育所の立ち上げは、0～2歳児保育の充実を図ることで、隣接する付属幼稚班（3歳～5歳）の園児数増加へとつなげたい関係者らの思いもあった。

「えがおいっぱい」「みんなたのしく」の理念のもと、「家庭的で安心感のある保育」と、「たくさんの愛情のなかで、人とのかかわりを大切にしながら『生きる力』を育」むことを基本方針に運営される「エミ保育所」は、毎週月曜から土曜の7時～18時まで開所しており、登園後には、「自由遊び」「遊びと活動の時間」「給食」「お昼寝」「おやつ」など、3つの保育方針*¹に沿って充実した保育の実現に努めている。対象は、0歳（6か月～）から2歳まで（定員19人、国籍不問）で、1日保育や半日保育など週3日までの一時保育も実施中だ。（日曜祝日や年末年始は休所。）

より良い形を模索

元気いっぱいに体を動かす