〈Around Korea 立体的情勢分析〉現実化する米国覇権体制の崩壊/孫崎享氏


 

 

 

朝鮮半島関係諸国とその相互関係をめぐる政治・経済・軍事・科学など多岐にわたる分野の今を考察することで、朝鮮半島を取り巻く国際情勢を側面から立体的に描き出す専門家インタビュー。米中ロ日とその関係国をメインターゲットに、朝鮮半島を相対化してこそ見えてくる本質に迫る。不定期連載。

質量ともに米国を凌駕する中国

昨今の国際情勢に混迷をもたらしている米国による対中強硬政策は、中国の急成長により一強の覇権体制が崩れつつある米国の焦燥感の表れに他ならない。外務省で国際情報局長などを務めた孫崎享氏は、世界秩序の歴史的転換期の到来を10年前からすでに指摘していた。バイデン政権下でいっそう鮮明化する「米中新冷戦」の行方を聞いた。(聞き手・金淑美)

孫崎享(まごさき・うける) 1943年、旧満州国鞍山生まれ。東京大学法学部を中退し、外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダ勤務、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大学校教授などを経て、東アジア共同体研究所理事・所長。著書に「日本外交 現場からの証言」(山本七平賞)など多数。

―孫崎さんは2012年に上梓した「不愉快な現実」で「中国は超大国として米国を抜く」と書いていた。

10年前に英国のある歴史家が「今世界は大転換の時期にきている」と言っていた。産業革命以降、西洋文明は技術の格差によってその優位性を保ってきた。しかしグローバル化によって技術移転が可能になったことで技術の優位性が消滅し、中国やインドなどのぼう大な人口を抱える国が欧州を追い抜く時代が来ていると言っていた。

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