公式アカウント

短編小説「春の農村にやってきた青年」14/千世鳳

2021年11月24日 06:59 短編小説

おやじは、また、たいへんな心配ごとがもうひとつ増えた。チベギの話を聞いてから、鍛冶屋を乗っ取られることを心配していたのだが、今度は自分の娘をとられはしないか、という心配までが加わったのである。

その夜、家に帰った彼は、娘のヨンエを呼びつけた。そして娘に向かって厳しい面持ちで切り出した。

Facebook にシェア
LINEで送る