短編小説「春の農村にやってきた青年」2/千世鳳
2021年10月19日 14:02 短編小説二人は東洋拓殖会社の土地の小作をして生計を立てていたが、ドックンもヒョンボも鼻っぱしが強かったので、毎年秋になると、まっ先に小作料のことで会社と争った。そして二人はいつも会社の係員のえりがみをつかんだりして、ひどい目にあわせたものである。そこで、なんべんか警察にひっぱられてはひどくなぐられたこともあった。
二人は東洋拓殖会社の土地の小作をして生計を立てていたが、ドックンもヒョンボも鼻っぱしが強かったので、毎年秋になると、まっ先に小作料のことで会社と争った。そして二人はいつも会社の係員のえりがみをつかんだりして、ひどい目にあわせたものである。そこで、なんべんか警察にひっぱられてはひどくなぐられたこともあった。