〈本の紹介〉#MeTooの政治学―コリア・フェミニズムの最前線/鄭喜鎭 編
2021年10月28日 09:58 文化暴力の根絶、そのためには
2018年1月、一人の女性検事による検察組織内の性暴力被害の告発以降、各界へと瞬く間に広がりをみせ、社会に「衝撃」を与えた南朝鮮での#MeToo(私も経験した、私も告発する)運動。本書は、その約1年後、長きにわたり女性や少数者に対する暴力の問題を研究・実践してきた南の研究者・活動家たちによって手掛けられた「미투의 정치학」の翻訳版である。
なぜ性暴力はなくならないのか、そしてその原因は何なのか―。この問いを考えるうえでの重要な歴史的事柄として、本書は#MeToo運動の存在に着目する。そしてそれを取り巻くさまざまな理論と実践のテーマについて政治学的な観点から分析した。