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短編小説「幸福」9/石潤基

2021年08月14日 08:00 文化・歴史

その時の僕の気分は、清く澄んだ湖水のように静かなものであった。彼女から受ける溌剌としてすがすがしい若さは、僕の頭の中で何か化学作用でもおこしたように、夜汽車の疲れや、重苦しい気分をすっかり吹き飛ばしてくれた。僕はすっかり落ち着いた気持であった。

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