〈本の紹介〉コロナ時代のパンセ―戦争法からパンデミックまで7年間の思考/辺見庸著
2021年06月06日 08:00 文化現代日本への痛烈な警告の書
コロナ禍の日常に忍び寄るというより、勢いを増す思想、言論統制。4月末には日本政府が「従軍慰安婦」の表現を「慰安婦」とする答弁書を閣議決定し、文科省は今後の教科書検定に適用するとした。歴史の歪曲や言葉狩りによって日本の国家犯罪を否認しようとする恥知らずな態度である。それを追認するメディア、世論…。すでにこの国で戦争翼賛体制が完了したということ告げている。