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医療のAI・IT化を推進/平壌総合病院建設進む

2020年08月05日 11:03 経済

朝鮮労働党創建75周年を迎える今年10月の完工を目指し、平壌総合病院の建設が進んでいる。着工からわずか5カ月間で、骨組み工事やインフラ工事が完了。医療人材の育成やサービスのAI・IT化、医療設備と器具、医薬品の生産も同時に進められている。(金宥羅)

最新の平壌総合病院建設現場の様子(7月20日発朝鮮中央通信=朝鮮通信)

現在、急ピッチで建設が進む平壌総合病院は、「国の保健医療部門を大きく飛躍させるための一大拠点」「社会主義保健医療制度を強固に発展させる跳躍の足場」と位置付けられている。

平壌市に市民の健康増進のための現代的な総合病院を建設する課題が討議・決定されたのは、昨年12月の党中央委員会第7期第5回総会。金正恩委員長は、同病院の建設を優先的に力を入れるべき建設に定め、建設地の選定から設計、建設チームの編成、資材供給に至るまで、自ら対策を講じた。

3月17日に行われた着工式では、同病院の医療サービスを人工知能化(AI)、情報化(IT)するための実務対策を立てるよう課題を提示。党中央委員会第7期第14回政治局拡大会議(7月2日)では、同病院を市民たちに最上級の先進医療サービスを提供できる世界レベルの病院とするための国家的な措置を講じた。

完成段階に入った骨組み工事(労働新聞6月9日付)

一方で、建設担当部署に対する叱責もあった。7月20日発朝鮮中央通信によると、金正恩委員長は、同病院の建設現場を現地指導した際、建設連合常務が建設予算を正しく立てずにいいかげんな経済活動を行っている点を批判。「党が人民のために総合病院の建設を発起し、建設を構想した意図に反して、設備、資材の供給が政策的に甚だしく脱線しており、各種の支援活動を奨励することで人民にむしろ負担をかけている」と叱責した。

委員長は、「建設連合常務が党中央と歩調を合わせて党中央委員会第7期第14回政治局拡大会議の決定を執行するための具体的な手配と作戦をしっかり行うべきだ」と強調し、党中央委員会の当該部署が建設連合常務の活動状況を全面的に調べ、責任のある活動家をすべて交替することについて指示した。

工事が並行して進捗

平壌総合病院の建設現場では、入院病棟や外来病棟などの各区画で、骨組み工事、外壁部ブロック築造工事、地熱取水潜函(せんかん)工事が並行して進められている。

6月末の時点で骨組み工事が完了段階に到達。7月17日発朝鮮中央通信によると建設者たちは、受け持った対象の外壁塗装を基本的に終え、窓の設置、内部の壁、天井、床の塗装、内部の床の軽量コンクリート打設など、建築工事を速い速度で推し進めている。

夜間にも建設が続く(朝鮮の今日5月26日付)

また、数キロ区間の部材設置とコンクリート打設、地帯整備を担当した各省、中央機関は、これらの作業を短期間に終え、電気、気送管などのインフラ工事を完了した。

建築工事と並行して、同病院の医療サービスをAI・IT化するための事業も本格的に推進されている。

労働新聞7月31日付によると、AI・IT化推進チームでは、▼医学部門の国際規格に関する資料調査と分析▼疾病診断と治療に対する技術課題書▼AI医療サービスシステムの総設計書の作成――を完了。科学者、技術者が技術開発を進める一方で、実際に医療サービスを行う医療陣も準備に携わっている。

一方で、医療人材の育成にも力を入れている。7月13日発朝鮮中央通信によると、医師や技術者、技能工への技術伝習を行うとともに、専門科の医師を体系的に育てるための実務対策が講じられている。

病院運営に必要な医薬品や各種設備と関連しては、省下の各医療器具工場で、医療設備と器具、医薬品や医療用消耗品の生産目標を定めるなど、生産対策を立てている。

(金宥羅)

平壌総合病院建設現場(4月)

基礎コンクリート打ち込みと骨組み工事(労働新聞4月19日付)

平壌総合病院建設現場(5月)

夜間にも建設が続く(朝鮮の今日5月26日付)

平壌総合病院建設現場(6月)

完成段階に入った骨組み工事(労働新聞6月9日付)

平壌総合病院建設現場(7月)

 

最新の平壌総合病院建設現場の様子(7月20日発朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 

 

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