〈70~80年代に咲いたコッソンイ・1〉「1円貯金」/李英寿さん(1983年、東京第4初中・初3)
2020年08月06日 10:40 民族教育今年4月、4.24教育闘争72周年に合わせ南朝鮮で出版された「コッソンイ―私たちは立派な朝鮮人です」(発行=「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」)。昨年の第1集「コッソンイ―私たちは朝鮮学校の学生です」につづく第2集となる同書には、今年で43回目を迎える在日朝鮮学生コッソンイ作文コンクール(主催=朝鮮新報)の初期となる1978年から89年までの作品が収録された。70,80年代の民族教育を通じ育った在日朝鮮学生たちは当時何を思いつづったのか。収録作の中から6作品を本紙編集局の日本語訳で紹介する。
「1円貯金を始めます」
サンスが力強く言いました。ガラスの貯金箱を持ってサンスが教室を回ります。サンスの貯金箱にみんな1円を入れていきます。
1組で「チャリン」と音が鳴ったら2組で「チャリン」「チャリン」、1円が貯金箱の中でキラキラしています。