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〈本の紹介〉詩人河津聖恵の反戦と反ファシズム、そして在日同胞/卞宰洙

2020年08月20日 10:45 文化・歴史

本書の「毒虫」という題名は、フランツ・カフカの小説「変身」の冒頭にある「自分がベッドの上で一匹の巨大な毒虫に変わってしまってるのに気づいた」というフレーズと、日本戦後詩の前衛詩人黒田喜夫の代表作「毒虫飼育」を重ね合わせところに由来する。安全保障関連法案反対の詩人河津は2015年に国会をとり巻いたデモに参加し、これが強行採決されたのをモメントに日本が戦争をする「毒虫」の時代に入ったと実感する。本書にひそやかにかつ強靭に徹しているモチーフとテーマは反戦・平和・反ファシズムであり、それは必然的に日本の植民地支配を根柢とする朝鮮問題へのアプローチとなる。

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