「ハンセン病と朝鮮人」テーマに企画展/12月27日まで
2020年07月09日 12:26 文化・歴史 歴史過去の問題ではない、今考えよう
企画展「ハンセン病と朝鮮人―差別を生き抜いて―」が6月24日から東京・新宿区の高麗博物館で開催されている。
ハンセン病は、発症により手足の知覚マヒや変形を伴うことがある「らい菌」による慢性感染症。感染力や発症力は極めて弱く、現在の医療では完治する病気だが、日本では1907年の「癩予防ニ関スル件」をはじめ、誤った国策により患者・回復者だけでなくその家族たちもが苛烈な差別や偏見を受けてきた。
これまでも「日本と朝鮮半島について学び考え合う場」を提供してきた同博物館では、今回の企画展を通じ、ハンセン病患者・回復者に対する隔離政策の歴史と、「ハンセン病」「朝鮮人」であることを理由に二重三重もの差別を受けながら人権回復のために闘い続けた在日朝鮮人の患者・回復者の存在から、現代社会における排他主義や歴史修正の動きに警鐘を鳴らした。