〈本紙特派員が行く、平壌おすすめグルメスポット 2〉朝鮮の「食」ブームを体験
2020年02月14日 11:32 共和国特産品からクラフトビールまで
朝鮮観光グルメといえば、平壌冷麺、大同江ビール、ハマグリのガソリン焼きにオリプルコギ(アヒルの焼肉)などが定番。しかし近年、食文化が多様化する中、新たなグルメスポットが続々と増えている。「冷麺以外も食べたい!」――そんな朝鮮観光リピーターにぜひ足を運んでほしい、話題のグルメスポットを紹介する。
13種類の海鮮蒸しが人気/楽浪館
昨今、平壌では海鮮蒸しがブームだ。なかでも、平壌市楽浪区域の統一通りに位置する「楽浪館」は、朝鮮東海・西海直送の魚介類をリーズナブルな価格で味わえると評判のお店。
同店のイチオシは、季節によって異なる13種類の海鮮蒸しセット。蒸し器が設置された専用テーブルで、牡蠣やムール貝、ワタリガニ、アワビ、赤貝、サザエ、ハマグリ、海老などを豪快に蒸していく。
一通り海鮮蒸しを楽しんだ後の締めは、「オジュク(魚粥)」と呼ばれる海鮮雑炊。蒸し器の下にはあらかじめ米が仕込まれており、蒸した海鮮から汁が滴り落ちることで、海鮮蒸しを食べ終わるころには雑炊ができあがる仕組みだ。魚介のエキスが染み込んだ雑炊は、風味豊かでクリーミー。栄養も満点だ。
同店スタッフのテ・ヨンミさんによれば、13種類の海鮮は客の好みや季節によって、蒸し料理以外に刺身でも提供が可能だという。
「魚介類はすべて当日直送。店内にはいけすも設置しているので、貝や魚の鮮度も抜群。いつでも新鮮な料理を提供できます」
テさんのおすすめは、スタッフが目の前で調理してくれる「うなぎのかば焼き」。
特製のタレを絡めたかば焼きは肉厚で、プリプリの食感が楽しめる逸品となっている。
酒類も豊富で、生ビールや焼酎の他に、自家製の薬酒(薬草を使ったお酒)やマッコリを提供。爽やかな酸味と微炭酸の効いたマッコリは、女性客に人気だ。
店内には、海鮮蒸し専用テーブルが並ぶスペース(65席)の他に、炭火焼肉専用スペース(88席)も設置。地下には、6人から13人まで収容可能な海鮮蒸し専用の個室が3部屋ある。
楽浪館 DATA
- 場所:楽浪区域統一通り
- 営業時間:11時30分から22時
江原道の新名物「元山貝ごはん」/松濤閣
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