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〈本の紹介〉わたしもじだいのいちぶです/康潤伊・鈴木宏子・丹野清人 編著

2019年02月28日 15:12 文化・歴史

作文に秘められた足跡

場所は川崎・桜本、共生を目指す市民たちの交流施設「市ふれあい館」がその舞台だ。本書で紹介される識字学級は、約30年前から同館で営まれており、朝鮮にルーツを持つものや日系1世のもの、最近ではニューカマーのハルモニらも参加するなど多様化の様相を帯びている。216ページからなる本書には、16人のハルモニたちが綴る作文や絵画とともに、09年頃から彼女らの日常をフィルムに収めてきた写真家の大八木宏武さんによる写真が収録された。

本体=2000円+税。日本評論社。03-3987-8611。

以下、徐類順さんの作品「しものせき」を紹介する。

しものせきにいって、いちばんさいしょににほんにきたひをおもいだした。

しものせきについて、ぜいかんのにほんじんがつくえをどんどんたたいておおきなこえでなにをいっているのかわからない。あのときはびびったよ。

おかあさんはなにもわからないのに、こどもをつれてにほんにきて、たいしたもんだ。

ゆうきがあったね。

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