〈人・サラム・HUMAN〉「アリラン健康体操教室」講師/宋恵淑さん
2018年07月11日 14:38 暮らし・活動これからも笑顔あふれる教室に
ことしで10周年を迎えた東京・荒川「アリラン健康体操教室」。これまでの開催数はおよそ450回以上。雨の日も風の日も毎週月曜日に欠かさず行われてきた同教室は地域同胞高齢者たちの健康促進と親睦を深める貴重な場だ。
開講時から講師を担当する宋恵淑さん(81)。東京中高などで40年以上教員生活を送ったのち、同胞や日本人を対象に健康インストラクターとして活動している。10年前に地域の長寿会から「アリラン健康体操教室」講師の要請を受け「これまでの人生で同胞たちにたくさん助けられ、支えてもらった。同胞たちのために自分ができることなら」と二つ返事で引き受けた。
自身の経験を生かして体操教室のプログラムを独自で考案した。健康促進はもちろんのこと、一番大切にしたのは参加者たちの「笑い」。「笑うと脳にもいいし、老化防止にもなる。何より参加した人たちが楽しめる場にして『参加してよかった、また来たい』と思ってもらいたい」。開講当初、週に10人ほどだった参加者は現在では20~25人までに増えた。「体操が始まる前は硬い表情の人が、終わると明るい表情で帰っていく」。そんな姿にやりがいと喜びを感じている。
「同胞たちの支えがあったからこれまで続けられた」と10年間を振り返った宋さん。「最近は参加者たちより先に自分が笑ってしまう」とほほ笑んだ。
(根)