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〈本の紹介〉アメリカ 暴力の世紀-第二次世界大戦以降の戦争とテロ-/ジョン・W.ダワー

2018年01月29日 15:46 文化・歴史

想像絶する残虐性暴く

本体1800円+税。03-5210-4000。岩波書店。

「母親と子どもが一緒にいるのはあまりにも幸せだ」

1950年、国連軍占領下にあった黄海南道信川郡。司令官ヘリスンの命令の下、米軍はこの地の400人の母親と102人の幼い子どもたちを別々の倉庫に閉じ込めた。そこにガソリンを撒き散らし、手榴弾を投げて燃やし殺した。10月17日から12月2日までの52日の間に、住民の4分の1にあたる3万5383人が米軍とその手下たちによって虐殺された。

聞くに堪えないこの話はその一例に過ぎない。「暴力の世紀」の犠牲者らの霊魂は、朝鮮や世界のいたるところで、そして今日も「分断」を強いられた我々の心の中で、未だにその眼を開けている―。

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