〈学生芸術コンクール2016〉アンサンブルの喜び知るきっかけに/民族器楽部門
2016年11月05日 14:37 民族教育舞台には洋琴、伽耶琴、コントラバスや打楽器、チャンセナプなどの楽器が所狭しと並び、客席では数十台のソヘグムや竹菅楽器が旋律を奏でる――。
今年、民族器楽部門では、初の試みとして、コンクール終了後、出場した300人の生徒による大合奏が行われた。曲は「トゥレノリ」「アリラン赤とんぼ」。
近年、部員数の減少から、合奏部門への出場数が減ったことを受け、部員数の少ない学校の生徒たちにもアンサンブルの機会を与えたいと各校教員とコンクール関係者によって企画されたのが今回の合奏であった。
金剛山歌劇団の金成哲指揮者の指揮で奏でられる演奏、そして歌劇団の奏者による指導に生徒たちは喜びの表情を浮かべた。
東北初中の徐康福さん(中3)は「心から演奏が楽しいと思える時間だった」と感想を語る。現在同校の民族管弦楽部は徐さんを含め2人。「後悔のないようにと2人で頑張って練習してきて、本当に良かった」と振り返る。
「感動の一言」と感想を語るのは広島初中高の朴寿蘭さん(高3)。昨年は部員が1人、今年は中級部生2人を迎えての3人での参加だった。「昨年1年間はあまりにも辛くて、やめようかと思ったこともある。それでも周りの支えがあって今日この舞台を迎えられた」。チョッテ奏者である朴さんは昨年につづき、今年の独奏部門でも堂々の金賞に輝いた。「やっぱりアンサンブルって楽しい。憧れの歌劇団の指揮で演奏できたのも素晴らしい思い出になった」