〈世界最先端をめざす科学技術強国（上）〉社会主義強国建設の新たな戦略目標

36年ぶりに開催された朝鮮労働党第7回大会では、新しい指導体制の確立とともに、今後の社会主義強国建設の大綱が示された。なかでも印象深いのは課題の二番目に「科学技術強国建設」が挙げられたことである。第一の課題は思想的側面に関するものなので、実質的な社会主義建設に関してはこれが第一の課題といえる。

これまで、科学技術は強盛国家建設のための推進力という位置づけであったのが、それ自体の発展が最重要課題になったのである。いわば、舞台の裏方が主役に抜擢されたようなものである。自然科学に携わる者にとっては、ちょっと誇らしい気もするが、それはどのような経緯によるものなのか？また、それが最重要課題となった理由はどこにあるのか？考えるところを述べてみたい。