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深刻化する難民問題に言及/朝鮮中央通信社告発状

2015年12月15日 11:13 朝鮮半島

“人権蹂躙の元凶は米国”

人権問題を扱う国連総会第3委員会で反朝鮮「人権決議案」が強圧採択される(11月19日)など、朝鮮の「人権問題」が国際社会でまたもや持ち出されている。朝鮮は外務省スポークスマン談話(11月21日)を通じて、「決議案」の強行採択行為は朝鮮の制度転覆を狙ったものであると、米国など敵対勢力を厳しく非難する一方で、中東の難民問題をはじめ世界各地で起こっている悲劇的な事態は、「人権」と「民主主義」を口実に行われる米国と西側の内政干渉を許した代価であると指摘した。

このような中、11月26日には朝鮮中央通信社が「世界的な難民大乱は米国の特大型の反人権犯罪の産物」と題した告発状を発表した。告発状の内容(要旨)は次の通り。

難民危機生んだ侵略戦争と「カラー革命」

こんにち、史上最大の難民危機が世界を席巻している。

最近、国連が明らかにしたところによると、世界的に難民の数が6000万人を超えた。

これは、5年前に比べて1630万人さらに増えたもので最高記録となり、72億人を超える世界人口のうち約120人に1人が難民であることを示している。

彼らの悲惨な境遇は、「人権擁護」を叫ぶ米国と西側の偽善的な正体、難民危機の張本人としての犯罪的な正体を全世界に告発している。

難民問題は、世界制覇野望の実現のために狂奔する米国の覇権主義的干渉政策が生んだ必然の産物である。

中東と北アフリカで難民の行列が爆発的に増えているのは、外部勢力の執拗な干渉と破壊・瓦解策動によって地域諸国で政権が崩壊し、社会的安定が甚だしく破壊されたことと密接に関連している。

イラクとアフガニスタン、リビアとイエメンなど米国の黒い魔手が伸びて全てが荒廃し、戦乱を経ている多くの国が難民大国に転落した。

米国の侵略戦争は、世界の人民の生活基盤を無残に踏みにじり、彼らを避難の道、死の道へ追い込んだ主な原因の一つである。2度にわたる世界大戦を通じて肥大しきった米国は、1945年から80年代の初めまで世界の至る所で朝鮮戦争をはじめ実に百数十回の局地および地域戦争、軍事的侵略と干渉策動を行った。その過程に、朝鮮で多くの「原爆難民」を生んで半世紀が過ぎたこんにちまでわが人民に計り知れない苦痛を強いるなど、国際的範囲で反人倫犯罪を重ねた。

新世紀に入ってからも米国は、自分らの世界支配野望を実現する目的の下にあらゆる名分を立て、実に多くの戦争を起こして前代未聞の難民問題をもたらした。

9.11事件をきっかけに米国が開始した「対テロ戦」は主権国家を対象にした国家テロ行為であり、新たな侵略戦争策動である。

米国と西側が「対テロ」の名分で行うシリアに対する空襲は、前例のない難民を生んでいる。シリアは今、世界最大の危機を経ており、400万人のシリア人が難民となっている。米国が誰の承認も、要請もなくシリアをむやみに空襲しているのは、アフガニスタン戦争とイラク戦争の延長、その拡大であって絶対に許されない。

米国が戦争とともに世界制覇のための二本柱とした「カラー革命」は、難民危機を招いたもう一つの重要な根源となっている。

「カラー革命」は全世界を西側化し、全ての民族、全ての国を自分らに隷属させて同化させることにその目的を置いている。

チュニジア、エジプト、リビア、イエメンなど多くの国で米国は、不純勢力をけしかけて反政府騒乱を起こさせては、彼らを「民主主義勢力」にすり替えて武器と資金まで供給した。

「アラブの春」は、中東および北アフリカ諸国に真の自由と民主主義をもたらしたのではなく、むしろこれらの国を民族間、種族間の流血の紛争と無政府主義的な混乱、無秩序の渦に追い込んだし、こんにちの難民大乱を招いた。

世界の至る所で米国とその追従勢力によって行われた侵略戦争と「カラー革命」は、多くの国の崩壊と破壊、極度の混乱と難民危機を生んだ禍根となっている。

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