「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」総会、東京で開催
2015年12月23日 13:46 民族教育来年2月に全国一斉行動
朝鮮学校の処遇改善に向けた各地の取り組み共有
「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」(以下、全国ネット)2015年総会が20日、東京・千代田区の日本教育会館で行われ、全国各地の支援団体の代表、朝鮮学校の教職員と保護者、関係者など100余名が参加した。
「高校無償化」からの排除、助成金の打ち切りなど、朝鮮学校を取り巻く状況が、近年、よりいっそうきびしくなっている中、各地の朝鮮学校と日本の市民社会は共に連帯してこれを打開するための運動を繰り広げてきた。2012年5月に結成された全国ネットはこれまで、そうした各地の運動をつなぐ役割を果たしてきた。
開会のあいさつを行った全国ネットの園部守世話人(日朝学術教育交流協会事務局長)は、「戦後70年の節目となった今年、安倍政権は戦争と植民地支配責任など全てをあいまいにしたまま『戦後』を幕引きにし、新たな『戦前』に足を踏み出そうとしている」としたうえで、「在日コリアンの民族教育の問題は日本軍『慰安婦』や強制連行などの問題とともに、日本の戦争と植民地支配責任を問い、それをきちんと解決していくための課題であると思う。新たな戦争を絶対に許さないためにも、朝鮮学校を取り巻く状況を改善していかなければならない」と述べた。
全国ネットの藤本泰成事務局長(「フォーラム平和・人権・環境」事務局長)が年間総括を行った。藤本事務局長は朝鮮学校の処遇改善を目指す取り組みの経過について分かりやすく説明しながら、今後も「高校無償化」の適用を求める裁判への支援や日本社会で朝鮮学校への理解を促進させる取り組みなどを推し進めていくことを呼びかけた。
続いて、「阿佐ヶ谷朝鮮学校『サランの会』」、「朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知(無償化ネット愛知)」、「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪」、「福岡地区朝鮮学校を支援する会」、「外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク・埼玉」、「千葉朝鮮学校を支える県民ネットワーク(千葉ハッキョの会)」、「神奈川朝鮮学園を支援する会」、「民族教育の未来を考える・ネットワーク広島」、「朝鮮学校を支える会(北九州)」から、それぞれの活動に関する報告があった。