〈月間平壌レポート 7月〉主席逝去20周年、「遺訓貫徹」の意志
2014年08月06日 09:47 共和国民族和解に向けた雰囲気づくり
【平壌発=金淑美】金日成主席逝去20周年、7.4北南共同宣言発表42周年、祖国解放戦争勝利61周年を迎えた7月。米国・南朝鮮軍の合同軍事演習によって朝鮮半島の軍事的緊張が高まる中、朝鮮は一貫して北南間の緊張緩和と和解の促進に向けたメッセージを送り、北南関係改善への強い意志を内外に誇示した。
仁川アジア大会見据え
6月30日、朝鮮国防委員会が南朝鮮当局に送った北南関係改善に関する特別提案では、「運命的な7月」と位置づけ、朝鮮半島を取り巻く情勢の動向を示唆した。
7月7日、金日成主席が祖国統一関連の文書に親筆を残した20周年にあたる日には、政府声明を発表し、北南関係改善に関する立場を表明。9月19日から10月4日にかけて南朝鮮の仁川で開催される第17回アジア競技大会に大規模の選手団と応援団を送ると発表した。
朝鮮政府の提案により17日には、板門店でアジア大会参加問題を議論する北南実務会談が開かれたが、合意できずに決裂。北側の度重なる呼びかけにも関わらず、南側の消極的な態度により、北南関係には依然として進展が見られない。
会談決裂により、市民の口からは大会出場を不安視する声も聞かれた。先行きが不透明な中、人々に確信を与えたのは、金正恩第1書記による仁川アジア競技大会サッカー代表チームの試合観戦だった。それは、主席の祖国統一遺訓に沿って民族和解を成し遂げんとする確固たる意思を示すものであった。