世界各国の聴覚障がい者らが訪朝/第6回国際ろう者交流会in平壌
2014年08月26日 11:49 共和国「また来年会おう」、手話交流で心通わせ
【平壌発=金淑美】日本、オランダ、シンガポールの聴覚障がい者ら18人が、朝鮮の聴覚障がい者との交流を目的に、8~12日の日程で朝鮮を訪れた。一行は、平壌と開城市内を参観したほか、朝鮮障がい者保護連盟をはじめとする関連施設を訪れた。
「朝鮮のイメージ、180度変わった」
「国際ろう者交流会in平壌」と銘打たれたこの取り組みは、ドイツの非営利団体「TOGETHER-Hamhung e.V.」と世界ろう連盟(WFD)の共催の下、2009年から毎夏行われてきた。世界各国の聴覚障がい者たちの友好と交流を促進することを目的とし、日本や中国、米国、スイス、フランス、イギリス、スウェーデンなど、多くの国から聴覚障がい者らが朝鮮を訪れ、交流を行ってきた。交流会は今年で第6回を数える。
一行は滞在期間、万景台、主体思想塔、人民大学習堂などを訪問。開城市内をまわり、板門店や高麗博物館にも足を運んだ。 9日には朝鮮障がい者保護連盟(平壌市)を訪れ、朝鮮の聴覚障がい者らとの交流会を行った。
朝鮮の聴覚障がい者らは朝鮮舞踊やマジックなどの公演で歓迎。一行は両手を大きく振りながら、手話で拍手を送った。
今回、初めて朝鮮を訪れたメンバーも多く、参加者らは朝鮮の聴覚障がい者たちと家庭や仕事の環境、学校生活について語り合い、記念撮影も交えながら親交を深めた。
リム・ユーヒン・ジョージさん(32、シンガポール)は、「初めて見た平壌の街並みも、朝鮮舞踊も、想像していた以上に美しかった。今後もたくさんの人が両国を行き来して学び合い、互いの活動に活かしていきたい」と話した。
日本からの参加者の多くは、「朝鮮語と日本語の手話は似ているため、手話を通してすぐに打ち解けた」と口をそろえていた。
幼い頃から朝鮮に強い関心を寄せていた竹村祐樹さん(19、東京都)は、日本のマスコミが伝える報道とはまったく違う朝鮮の姿に、「180度イメージが変わった」という。
「来る前は緊張もしていたけど、朝鮮の人々がみな明るい笑顔で迎えてくれて、うれしかったし、ほっとした。日本にもぜひ遊びに来てほしいし、そのときは自分が案内すると指切りも交わした。日朝関係がよくなったら必ず実現させたい」