〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 62〉訓民正音制定に貢献

「竹山安氏大同譜」に記録ー貞懿公主

暦算に長けた聡明な姫君

朝鮮王朝実録成宗76巻、8年丁酉（1477）2月11日付には以下の記録がある。

良孝公 安孟聃と 貞懿公主 墓所

「貞懿公主が亡くなった。公主は世宗の娘であり、延昌尉（ヨンチャンウィ）安孟聃（アン・メンダム）が公主と婚姻した。公主は品性が聡明、見識もあり、暦と算術を解し世宗がこれを愛しんだ」（貞懿公主卒。 公主世宗女、延昌尉安孟聃尙之。 公主性聰慧, 解曆算、 世宗愛之）

貞懿（チョンウィ）公主は世宗王の次女であり、文宗の妹、世祖の姉である。

暦算とは天文学と数学のことで、当時王族とはいえ女性がそれらの学問に明るいということは稀有なことであった。