〈開城・世界遺産登録〉「平和の追い風に」/平山美知子
2013年06月28日 14:30 文化・歴史朝鮮三国の文化は日本文化の源流であり、高句麗壁画は日本古代史の貴重な証人であると平山(日本画家の故平山郁夫氏)は常々、語っていた。そして、何とか高句麗壁画古墳を世界遺産に登録させたいとユネスコ親善大使として1997年以来、12回にわたって朝鮮を訪れ、さまざまな支援を行い、2004年に世界遺産登録が実現した。その後は、開城の世界遺産登録の支援も続けていた。2人で2000年の早春、開城を訪れ、高麗の王建王陵を見たときの感激を思い出す。王陵は文官、武官、干支の12神像などで守られ、本当に美しかった。成均館に行ったが、市民の人がビューポイントを教えてくれて、そこで、平山が絵を描いていた姿を思い出す。その開城がこのほど世界遺産に登録されたと聞き、とてもうれしかった。平山もどんなに喜んだことだろう。
朝鮮戦争の災難を免れた古都・開城は朝鮮半島のシンボルであり、東アジアの優れた史跡であると同時に人類の貴重な文化遺産。以前からイタリア文化省などが積極的な協力を申し出ていると聞いている。東アジアの厳しい国際状況はあるが、開城の世界遺産登録が「平和の追い風」になることを一番願っている。(談)
(朝鮮新報)