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〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 49〉官妓杜香―生涯の恋

2013年03月05日 15:51 文化・歴史

大学者李退渓の後を追う

2011年度杜香祭の様子

毎年行われる「杜香祭」

1987年から忠清道の丹陽郡では、26歳という若さで自ら命を絶った「杜香」(トゥヒャン=16世紀)という官妓の墓所で彼女の魂を慰めるため祭祀を行っている。その祭祀には、朝鮮王朝中期、朱子学を集大成し「海東朱子」と呼ばれた大儒学者、退渓(号)李滉(テゲ リ・ファン1501~1570)の子孫たちも参加するという。

「杜香祭」が行われる5月になると、毎年主催者側である丹城郷土文化研究会から退渓の子孫一門に宛てて招待状を出すそうだ。

なぜ、本名も分からない妓生の墓に、大学者の末裔である子孫たちが詣でるのであろうか。ただ、毎年秋に安氏一門10余人余りが彼女の墓所に参ることから、彼女の姓が「安」氏であると言われることもある。

1548年、結婚後3カ月で夫を亡くし官妓として郡に所属していた杜香16歳は、二人目の妻とその子を亡くしたばかりの失意の丹陽郡守退渓李滉48歳と出会うのである。

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