北大阪初中創立55周年公演「チェジャリ」、1千人で大盛況
2013年02月27日 18:38 民族教育北大阪朝鮮初中級学校創立55周年を記念する総合芸術公演「チェジャリ」が2月23日、大阪市淀川区のホールで開催された。(写真)
会場には同校保護者をはじめ地域同胞、卒業生など約1,000人が詰めかけ、創立55周年を華やかに祝った。
公演のタイトル「チェジャリ」には、「自分が育った場所」「心のよりどころ」という意味があり、在日同胞における自己の原点であるウリハッキョ(朝鮮学校)の存在意義をもう一度見つめ直したいという主催者側の気持ちが込められている。
公演は2部構成で、1部には生徒たちが、2部には保護者、卒業生などが出演した。
1部は、合唱と舞踊によるオープニング、映像と詩の朗読、歌と説話による学校の歴史紹介、民族器楽演奏、創作舞踊、演劇、幼稚班園児の発表など多彩な演目で構成された。
最後は、初級部高学年生徒と中級部生徒のコラボによる圧巻のチャンダンノリで締め括られた。
2部では、アボジたちと地域同胞によるコーラス、卒業生アーティストらによる祝賀公演、金剛山歌劇団による賛助出演などがあり、満員の会場からは、拍手喝采とアンコールの掛け声が止まなかった。
公演では、国際舞台で活躍するソプラノ歌手の韓錦玉さん(19期卒業生)が、母校の祝賀行事で歌うことのできた喜びと民族教育を守り続けることの重要性を熱く語った。また、ゲスト出演した金佳仙さん(4期卒業生)は、ピアノ伴奏を担当した金貞淑さんの父が北大阪初中の初代校長であったというエピソードを紹介。当校のゆかりの話は、観客に深い印象を与えた。
公演実行委員会共同代表の一人である北大阪連合同窓会の金鍾來会長は、「北大阪地域でこれほど多くの同胞が集まるのは久しぶり。同胞たちの喜ぶ姿を見るだけで新しい力が湧いてくる」と語った。
公演事務局を担当した北大阪青商会の金昌文会長は、「学校と北大阪地域の底力を実感した。これからも学校を中心とした同胞社会の活性化のために頑張りたい」と決意を述べた。
またこの日、会場ロビーでは生徒たちの美術作品と共に、初級部生徒が同校卒業生たちに送った約1,200通の手作り招待状への返信と感謝のメッセージなども展示された。
「涙が止まらない」/感想文から
この日、観客たちは公演の感想を残した。その一部を紹介する。
「生徒、教職員、保護者、会場が一体となった素晴らしい公演でした。生徒と先生方の意気込みが感じられました」(63、女性)
「歌、踊り、演奏、そしてウリマル、どれをとっても一級品です。とくに幼稚班、初級部低学年のウリマル発表に感動しました。日常的な教育活動の成果を実感できました」(42、男性)
「民族打楽器の迫力に圧倒されました。アボジたちのコーラスも素晴らしかったです。一般出演者の皆さんのレベルの高さに驚かされました」(43、男性)
「子どもたちに元気をもらいました。先生方と子どもたちが一緒に舞台に立つ姿がすごく良かったと思います。涙が止まりませんでした」(59、女性)
【北大阪初中】