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国連軍司令部の解体要求/朝鮮外務省備忘録

2013年01月17日 15:11 共和国

朝鮮外務省は14日、「国連軍司令部を解体するのは朝鮮半島とアジア太平洋地域の平和と安定を守るための必須の要求」と題する備忘録を発表し、国連軍司令部の即時解体を求めた。

約6,000字の備忘録は3つの章で構成されている。

備忘録はまず前置きで、今年は朝鮮戦争の停戦協定締結(1953.7.27)から60周年になる年であることに触れ、朝鮮半島ではいまだ平和でも戦争でもない不安定な停戦状態が持続していると指摘。米国の動きが招く危険性について国際社会の注意を喚起させる必要があると、備忘録発表の目的に言及した。

備忘録は第一に、米国が新たな国防戦略に伴って国連軍司令部を多国籍連合機構に変身させて、アジア版NATOの母体にしようとしていると指摘した。

アジア太平洋地域に集団的な軍事同盟を設けようとする動きが許されれば、過去の欧州のように国々が敵味方に分かれ、冷戦が復活し、核戦争の危険性が極めて増大するだろうと警鐘を鳴らし、こうなれば最も大きな被害を受けることになるのは南朝鮮であると強調した。

第二に、国連軍司令部はもともと、国連加盟国の総意とは何の縁もゆかりもなく、国連の名だけを盗用してきた不当な機構であると暴露した。そして、国連の権威と公正さを回復するためにも、国連軍司令部は直ちに解体されなければならないと主張した。

第三に、国連軍司令部が停戦管理において対座する相手のいない機構に転落し、停戦状態の管理に関するすべての問題は朝中側対国連軍側ではなく、朝鮮人民軍側と米軍側の間で協議、処理されていることに言及した。そして、朝米双方が数十年間の停戦状態を効果的に管理してきている現実は、国連軍司令部を解体できない理由がこれ以上ないことを示していると主張した。

備忘録は、朝米共同コミュニケ、10.4宣言など、朝鮮半島の停戦状態を強固な平和へと移行させるための関係国間の論議と合意が多かったが、国連軍司令部の存在を前提とする方途はどこにも言及されたことがないと強調した。

備忘録は、国連軍司令部を即時解体するかしないかは、米国が対朝鮮敵視政策を維持するかしないか、アジア太平洋地域で平和と安定を願うか、もしくは冷戦の復活を図るかを判断するひとつの試金石になると主張した。

また、朝鮮は、米国が正しい選択をする時まで、いかなる形態の戦争も抑止するための努力を絶えず強化して、朝鮮半島とアジアの平和と安定を守ることに積極的に寄与するであろうと強調した。

(朝鮮新報)

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