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田辺誠・元衆院議員が発言、朝鮮統一支持第30回全国集会

2012年11月27日 15:11 朝鮮半島

「反省、謝罪に基づいた関係構築を」

田辺誠・元衆院議員はあいさつの中で、日朝間の関係構築において心得るべきことについて、「まずは過去に対する反省、謝罪、そして全力をもって償うこと。これが最優先課題だ」と断言した。

田辺誠・元衆院議員

そして、「われわれ日本人は、日本が朝鮮民族に対してどういうことをやったのか、もう一度しっかりとふり返る必要がある。最大の罪は朝鮮に対する植民地支配。日本人の多くはこの過去について、嫌がって目をそらそうとするが、植民地支配が朝鮮民族に対して、どれほどの犠牲を与え、どれほどの悲しみ、恨みを抱かせてきたかということを忘れてはならない。『頬を打った者』は忘れても、『頬を打たれた者』は忘れないのである」と言葉に力を込めた。

田辺氏は、自身の生い立ちについても話した。

1922年生まれの田辺氏の父親は戦前、養老院(今で言う老人ホーム)を経営していた。ある時、炭鉱での過酷な強制労働から逃れてきた子連れの朝鮮人がやってきて、父は彼らを警察の追手からかくまったという。そのようすを見ていた田辺氏は、「なぜ朝鮮人がこのような目に遭うのか」という疑問を感じたと同時に、このような状況を後代に残してはいけないと強く思い、その後朝鮮問題に取り組むようになったという。

田辺氏は、国交正常化交渉の開始を朝・日両政府に勧告することなどをうたった、朝鮮労働党・自民党・社会党の三党共同宣言を調印するに至った当時について、「(冷戦の終焉を背景に)世界の戦後潮流が節目を迎え、大きく変わりゆくようすを肌で感じながら、『この機を逃さずに日朝国交正常化を成し遂げなければ』という悲壮な覚悟を抱いていた」とふり返った。

1990年9月、当時、社会党の副委員長であった田辺氏は、金丸信・自民党元副総裁とともに朝鮮を訪問し、日朝国交樹立への大きな扉を開いた。

(金里映)

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