〈私たちのうた〉独立 / 尹石重
2012年09月04日 11:21 文化・歴史道ばたに
防空壕が ひとつ のこっていた
家の ない 人たちが その中で
わらむしろを かぶって 住んでいた
中から 子ども ひとり
ツバメの ひなのように 顔を 出し
通っていく 人に たずねた
― いつ 独立するの?
* * *
日本の植民地から解放された直後、貧しく身寄りのない子どもたちにとってその生活は解放前の状況と少しも変わらないという当時、南の社会に対する批判意識が伺える。
ユン・ソクチュン(1911~2003)
1933年、朝鮮初の童詩「잃어버린 댕기(無くしたリボン)」を発表、亡くなるまで各種の児童支援事業を行いながら、1,000編あまりの童謡と童詩を残した。
(選訳・金真美)