モニカ・フェルトンとWIDFの朝鮮戦争真相調査団(上)
2012年04月23日 14:19 歴史アジア現代女性史研究会の藤目ゆきさんに聞く
「アジア現代女性史」の藤目ゆきさんは、東アジアの女性体験に光を当てることで、民衆受難の深部に迫る研究や幅広い活動を展開する近・現代史学者。とりわけ、長く封印されてきた「冷戦下」の女性の受難について、国境を超えた真相調査に取り組んできた。このほど、1951年5月にWIDF(国際民主女性同盟)が朝鮮に派遣した女性国際調査団に参加した唯一の英国人モニカ・フェルトン(1906年9月23日~1970年3月3日)についての研究をまとめ、「アジア現代女性史」(2012第7号)に発表した。モニカは、英国女性史のなかでは正当に位置づけられておらず、日本でも「あたりまえの女たちー世界の母親の記録」(岩波書店)が読まれているくらい。藤目さんは、「朝鮮戦争真相調査団の活動はほとんど知られていないが、彼女の事績を知れば知るほど、平和のためにとても重要な貢献をした女性であったと思う」と指摘する。