〈生涯現役〉金甲生さん/米寿迎え、元気に祖国へ(下)
2011年03月28日 14:11 暮らし・活動主席の愛に導かれて
商品の開発と経営に当たる夫の傍らで、3男3女を産み育てながら、もっぱら、注文や営業を一手に引き受け、裁いたのが、金さんだった。「夫は勉強もしたのに、騙されたこともあったが、私は一度も騙されたことなんかないよ」と誇らしげに語る。学校の門は一度もくぐらなかったが、「商売のなかで、いろいろなことを学んだ。
私にとっては、そこで学んだことが大学に通った以上の知恵と豊かな体験となった」と語る。「日本の営業マンに注文の伝票を渡されても、アタフタしたことなんかない。一瞬のうちに数字を判断して、その品数をそろえたし、納品書も渡した」。聡明さと幼い頃から身についた勤勉さ、「負けるものか」というたくましさで乗り切ってきた。