〈みんなの健康Q&A〉加齢と健康寿命(下):現象と対策
2010年07月07日 00:00 文化・歴史Q:最近アンチエイジング(抗加齢)という考え方が広まっていますが、どのようなものですか。
A:老化にともなうさまざまな問題を解消したい、いつまでも若いままでいたいと思うのは、誰もが持つ自然な願いです。医学の進歩により老化の仕組みが徐々にわかってきており、医療的に介入することで老化を防ぐこと、つまりアンチエイジングが注目されるようになってきました。
しかし、抗加齢志向は老化現象を悪だと決め付け、何とか逆らおうとする考え方が前面に出ていて、いつまでも若々しくいたいと願う人々の心理を巧みにとらえて、科学的根拠に乏しい商品を売るために利用されているように思われます。
先端医療として、きちんと効果があるか、また副作用がないかを調べているところもありますが、十分な検証のないまま関連商品が販売されていたり、医療的行為が行われていることが多いようです。
一方で、抗加齢療法が裏目に出て健康被害などのよからぬことが起きても、規制が十分に行き届いていないため、どう対処してよいのかわからないという事態がみられます。