〈朝大・朝鮮歴史博物館 1〉貴重な朝鮮文化の展示品
2009年09月04日 00:00 歴史身近に感じる5千年の歴史
1956年4月に創立された朝鮮大学校。1959年6月、東京都小平市に新校舎が竣工し、今年はその50周年をむかえた節目の年にあたる。このような年に、創立25周年を機に建てられた朝鮮歴史博物館(以下当館)を紹介することができることを実に喜ばしく思う。
当館は1982年4月に開館した。金日成主席と金正日総書記の格別な配慮のもと、祖国から寄贈された朝鮮の歴史に関する展示品を目にすることができる。現在展示されているのは、創立50周年を記念して祖国から贈られてきた60点を新たに加え、06年2月にリニューアルしたものである。
これに先立ち筆者は、再三祖国を訪れ、朝鮮文化保存総局の担当者と寄贈品についての協議を重ねた。「寄贈品は最新の発掘成果に基づいており、朝鮮中央博物館(平壌市)でさえ見ることのできない大変貴重なものが含まれている」と熱く語っていたのが印象的であった。これらの展示品については、時代背景やそれにまつわるエピソードなどをそえながら、順次紹介していきたい。
貴重な展示品を誇る当館には、朝鮮学校の生徒や近隣の市民たち、朝鮮史を研究する専門家など、来館者が後を絶たない。「日本で朝鮮を身近に体感できる博物館」「教科書で習ったものを間近でみることができた」など、その反響は小さくない。まさに、日本に住みながら朝鮮を知り、その歴史と文化を実感できるのが当館といえよう。