〈朝鮮と日本の詩人 77〉三石勝五郎
2009年01月13日 00:00 文化・歴史「血を流した夕焼けの空」
朝鮮は石の国
あの冷たい空を突いて
ほそぼそとポプラの木は育つ.
赤い線の丘と
坊主山、私がいた港には
いつも夕陽がやせ落ちた
国にほろびても海の碧
白いかささぎ秋を鳴き
半島の砂地求めてコスモス咲けり(「COSMOS-釜山港の思い出」全文)
血を流した夕焼けの空で
白衣の鮮女は笛を吹く(原注 鮮女=朝鮮人の女)
さびしきものの足どり
(「白衣の群れ」全文)