〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 5〉洋琴(ヤングム)
2008年08月29日 00:00 文化欧州~シルクロード経て朝鮮へ、金属性の明るい音色
朝鮮半島の民族楽器の形態は、床に座って生活する「オンドル文化」と密接な関係があるようだ。それらは内陸から伝えられたもの、朝鮮で変化したものなど65種類ほどが伝えられている。
楽器のルーツや普及の時期、発展過程などはさまざまで、洋琴も例外ではない。
洋琴は打絃楽器の一つで、西洋琴、天琴とも呼ばれる。本来、回教音楽に使われた。
10世紀から12世紀のローマ帝国時代に十字軍によって欧州に伝わり、中世紀以後欧州各国で広く普及した。1580年頃には中国に渡り、その後朝鮮半島へ伝えられたとされている。
名前の由来は、「西洋から伝来した琴」という意味で、中国では「洋琴」から「楊琴」、そして「揚琴」となり今日に及ぶ。朝鮮では従来どおり「洋琴」のまま定着したようだ。